シャニマスは優しい世界だと思ってた。でも違った。シャニマスは現実だった。
心が苦しい。
読んでいて息が出来なくなりそうになる。
そんな体験をアイマスでするとは思わなかった。
限定三峰のコミュがやばすぎる
(限定三峰のコミュのネタバレとお気持ち表明全開ですが、良かったらお読みください)
本題に入る前にちょっとだけお話したいというか確認したい事があるのですが
アイマスに置けるPとアイドルの関係ってなんなんですかね。
いや、これもPが100人居れば100人なりの解答があると思うのですよ。
一緒に夢に向かって頑張るただのパートナーという人も居れば。
一番近くでアイドルを見守る、ちょっと特別な存在という人も居るでしょう。
あるいはPはアイドルが大好きでアイドルもPが大好きなんだ!という人も居るだろうし。
多分それぞれが正しくて、これと言った正解はないと思うんです。
そして公式からも、これと言った答えは出ていません。
昔(本当に昔)は、アイドルとPが結婚して終わるなんて話もありました。
でも、それはコンシューマゲームの話で。
シンデレラもミリオンもSideMもそしてシャニマスもソシャゲで。
人気が落ちればいつか終わりは来るんでしょうが(実際モバマスはちょっと危うい気配もなくはないですが)
でも、今じゃあアリーナやドームでライブをやれて、席は当たり前に埋まって、それどころかLVですらも埋まってしまうコンテンツに終わりは当分来ないでしょう。ユーザーの熱的にも、会社の経営というかお金的にも。
終わりが当分先であろうコンテンツで、Pとアイドルという関係はある意味聖域と化したと僕は思ってるんです。あるいはタブーでしょうか。
だから、そこは曖昧にして、ちょっと意地の悪い言い方をすれば、「Pに対して特別感のある台詞を、あるいは恋愛を匂わせるような台詞を言わせて終わり」がここ最近のアイマス全体における一貫したスタイルだったと思うんですよ。
いや、それで僕は全然問題なかったというか、むしろそういうのが大好物で、本当に大好きで。
アイマスの世界に居れば、Pになれば、アイドルから好かれてもらえるというのは本当に救いだと思ってるんです。
ず~っとそういうPとアイドルのイチャイチャが続くと思ってたんですけど。
今回の三峰コミュはそういう次元じゃなかった。
一人の女の子が、アイドルと少女の間でずっと揺れてて。
いや、そんな単純な話じゃなくて。
三峰結華って女の子は道化を演じていて。
アンティーカの調整役な訳です(無論調整役は超大事ですが)。
摩美々みたいにパンキッシュな訳でも、咲耶みたいに王子様な訳でも、霧子みたいにどこか不思議な部分がある訳でも、恋鐘みたいに裏表なく根っから明るい訳でもなくて。
多分、どこにでも居る女の子だったんです。
オシャレではあるし、普通よりは飛び抜けて可愛い女の子ではあると思いますが
それでも、多分、自分が誰よりも普通だと分かってる訳です。
だから道化を演じていて。普通の自分を誤魔化していた訳です。
多分、結華は自分に自信がないんですよ。
だから、親愛度が低い段階では、「アイドルっていうのがドッキリじゃないよね?」みたいな台詞をホーム画面で言う訳です。
期待しないように、がっかりしないように。
でも、そんな女の子が、プロデューサーの手によって、アンティーカのみんなと一緒に輝くんですよ。
プロデューサーと一緒に苦しいことや辛いことを乗り越えて行くんです。
そうしたら、まぁ色んな感情が芽生えるのが人間です。
だから、彼女は甘えていたのかもしれません。プロデューサーとアイドルという関係に。
こんな私でも受け入れてくれるのかな、こんな私でも側に居ていいのかな、と。
だから『みつゴコロ』では、イヤホンで一緒に音楽を聞くっていう恋人みたいな事をするし、『それなら目をつぶりましょう』では、恋人だとさえ言ってしまいます(無論冗談ですが)
今まではそれを「あ~卑しい女~~~wwww」とか言って笑ってましたけど。
あくまでそれは、アイドルとプロデューサーっていう関係の上での甘えで。
決して、一人の女の子としての甘えではなかったのだと思います。
いや、多分三峰的には、アイドルとして甘えていただけだったんですけど。
心のどっかで、無意識に出てきちゃったのかもしれません、女の子としての部分が。
だから一番最初のコミュ「これが間違いなんだとしたら」で。
『アイドル三峰結華』として仕事の下見でプロデューサーと来た展望台で、「いつもと違って見えるよ」と言われ。
アイドル三峰結華ではなく、女の子の部分が出てきてしまっていたと。
それを自覚してしまったんですよね。三峰は。
Pと一緒に居る時の自分は、アイドルなのに、ただの女の子に見えて いるよと言われ、すごく動揺してしまう訳です。
だから、その後のコミュは重苦しい雰囲気が漂います。
アイドルを取るか、女の子を取るか、それに三峰は苦悩します。
結華と名前で呼ばないで、とさえ言います。
呼ばれたらきっと、傾いてしまうから。
そして物語は転、あるいは結を迎えます。
それからしばらくしたある日、ぎこちない会話をした三峰を放っておけず、Pは三峰を探します。
雨の中、探します。
出会った日と同じ雨の中を、駆け回って自分を探してくれていたPに、三峰は問いかけます
「なんで、そんな、賭けみたいになってまで、探してくれたの?」
ここに、三峰はなんて答えを期待したんでしょう。
「結華が大切だからだ」
「結華が好きだからだ」
ひょっとしたらそんな答えを期待していたのかなと思います。
でも、Pの答えは「プロデューサーだからだ」でした。
そんなPの返答に対して、三峰は一瞬声をつまらせます。
そして、次の瞬間には
「――あはっ。そっか、プロデューサーなら、普通のことか」
と三峰は答えます。(ここの声優の成海瑠奈さんの演技が本当に素晴らしいものでした、声の震えとか)
そこで三峰は悟ります。プロデューサーはあくまで、仕事だから、アイドルとプロデューサーという関係性だから探してくれたのであって。
決して男と女の関係ではないと。
だから、その後、三峰は通常営業に戻ります。
Pに『結華』と呼ぶことを許すし、また展望台に行った時も「デートなんだから」「待ち遠しかった?」と、プロデューサーをからかういつもの道化を演じます。
アイドルとプロデューサーとして、接する道を選んだから。
そして、それを象徴する出来事として、ファンの女の子に声を掛けられるというイベントが発生します。
その時、女の子に尋ねられます。「隣に居る人は、彼氏?」と。
それに三峰は、「違うよ、この人はプロデューサー」と答えます。
「大事なパートナーなんだ」と。
そう答えたあと、Pに結華は尋ねます。
「今のファン対応はどんな感じだった?」
それに対して選択肢はあります。
ただ、プロデューサーの対応はどれもあくまでも「アイドル三峰結華」を褒め称えるもので。
それに対して三峰も、「おっ、高評価~」とか「プロデューサーに褒めてもらえるなんてアイドル冥利に尽きる」などという返答です。
そこに男女の関係を匂わせるものは一切存在しません。
コミュの一番最初で、迷い戸惑っていた三峰はどこにもいません。
ここで、ちょっとだけ話はそれますが
三峰にとって、アイドルというのはすごく特別なものだと思います。
雨色、上機嫌のTrueで、雨の日が特別だと言っています。
なぜならプロデューサーと出会って、アイドルになれた日だから。
カラフルメタモルフォーゼのTrueでは、いつもの道化を捨て去って、大真面目にお礼を言います。一人じゃWING優勝なんて無理だったと。あなたと出会えたのは幸運だったと。
それくらい三峰にとってアイドルは大事で、特別な存在なんです。
だから、その特別な存在であるアイドルの自分が、誰かと恋愛するなんておかしい、そういう思いもあったのかもしれません。
故に、三峰は決別したのです。
Pに女の子と思っていてもらいたい部分を捨てて、ビジネスパートナーの道を選んだのです。
アイドルの道を選んだのです。
というのが、Trueの一つ前までのコミュを見た僕の感想です。
……すごくないですか、シャニマス。
こんなにはっきりアイドルとプロデューサーの関係っていうアイマスに置けるタブーに、聖域に突っ込んじゃうの、やばすぎませんか。
しかもそれをやるのが三峰っていう所が、もう天才的な選択ですよね。
もし恋鐘が今回の事で悩んだとしても、すぐに「だったらアイドルしながらプロデューサーをうちに振り向かせちゃるけん!!」で終わりでしょう。
凛世にしても千雪さんにしても、ふたりとも奥ゆかしい性格なので「……いつかあなたにこの想いが分かってもらえたらいいな」という感じになるでしょう。
でも、人間臭い三峰だから、悩んじゃう三峰だから、アイドルを特別に思ってる三峰だから、今回の選択をした訳で。
Pドル大好き人間からすれば、今回は本当に読んでいて苦しかったです。
シャニマスPは、本当に健全な成人男性なのかってくらい、三峰の事をただのアイドルとしか見ていないし。
三峰も三峰で我慢しちゃう人間だから、そこに対して何も言わないんです。
これが例えば甘奈だったら、「プロデューサーさんは甘奈の事どう思ってるの!?」って爆発しちゃう気がするんですよね。
ゆらゆらアクアリウムの「care of yourself」で爆発した時みたいに(まぁこれは今回の三峰とは事情が違いますが、あくまで例えとして)
うわ、ていうかそろそろ甘奈も三周目来るじゃん、やば(唐突な個人的感想)
それで、最後のTrue end を見た時、僕は一瞬「うお! やった!! いつもの卑しい三峰だ!!」
って思ったんですよね。
だって、風邪引いちゃって、プロデューサーを家にいれちゃって、「もう少しだけ一緒におしゃべりしてくれない?」とか言うんですよ?
なんだ、まだ女の子の部分捨てきれないのか、なんて一瞬思ったりもしましたけど。
でも、考えてみたら、あの三峰が。道化で他人に素顔を中々見せない三峰が、男を、ましてやプロデューサーを、何も考えずに家にあげるとは思えないんですよね。
それに多分、女の子としての三峰だったら、プロデューサーを家にあげなかったと思うんですよ。
だって、20後半とか30ならまだしも、10代の女の子が男を家にあげるなんて、結構なイベントじゃないですか。
ましてや風邪引いてるから、家の中も多少ごちゃごちゃしてしまっているでしょう。
だから、普通上げません。ましてや気になる異性なんか、絶対にあげないでしょう。嫌な部分を見せたくないのが普通ですから。
そういう部分を見せてしまえるのは、よっぽど心許した相手だと思うんです。
そう、心を許してはいるんです、三峰は、Pに。あくまでプロデューサーとアイドルという関係上で。
だから「もう少しだけ一緒におしゃべりしてくれない?」と甘えたりはしますけど。
そこに決して男女の関係はなく、あくまでアイドルとプロデューサーです。
その証拠に、後日。事務所で看病のお礼を言う三峰はPにこう告げます。
『プロデューサーが熱を出したら三峰が看病してあげる♡』
……ではなく
「この先、プロデューサーが熱出したりしないように見ててあげる。
――お礼として!」
と。
女の子としての三峰だったら、♡付きの台詞を言ったと思うんですよ。
「アイドルに看病してもらえる約束されるなんて、Pたんは幸せ者だね~」とか茶化しながら。
いや、あるいは今回の三峰の選択で三峰が女の子を選んでいたのなら、そういう台詞で、Trueを締めていたのかもしれません。
でも、今の三峰はアイドルだから。
あなたが体調を崩さないように、見ていて上げる、パートナーとして、ビジネス上の付き合いのお礼として、という感じになってしまうのです。
……なんか、全部見終わったあとは、心が苦しくて、辛くて、しばらくは放心状態でした。
だって、アイマスですよ。Pとアイドルの交流や、アイドルの成長した姿を見て喜びを感じるのが、アイマスじゃないですか。
優しい世界がアイマスじゃないですか。
なのに、三峰結華っていう女の子は、Pと距離を置いたんですよ。
線引きをしたんですよ。三峰は。Pとの間に。告げる訳でも、伝える訳でもなく、ひっそりと。
なんか、まるで現実に置ける人間関係みたいじゃないですか。
辛いです。本当に辛かった。
高山Pがとあるインタビューで「シャニマス二年目は置きに行きたくない」と言ってました。
たしかに置きに行ってはいないですけど、まさかこんな変化球が来るとは誰も思わなかったですよね。
大抵のP-SSRは、プロデューサーとの距離を縮めたり、アイドルとして成長する姿を描きますが。
まさか、プロデューサーとの関係を後退させる姿を描くとは。
僕も臆病でびびりでいくじなしだから、そういう線引をしちゃう気持ちは良くわかるんです。
でも、それを乗り越えるのが、アイドルで、アイマスだと思ってた。
ましてやそれを描いたままで、終わらせちゃうとは。
マジでこれは、もっと騒がれるべき案件だと思います。
いや、これ本当、次のP-SRとかP-SSRとかどうするんですかね……
ああ……ああああああ……(苦悩のおたけび)(オチが思いつかなかった)(すみません)