どうしようもないオタクブログ

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君のステージ衣装、本当は・・・が素晴らしすぎる話。

 

 

君のステージ衣装、本当は…… 

が大好きすぎる。

 

ので、感想を書くオタク。

 

まずは歌詞からどうぞ

 

ただただ君に似合う あのステージ衣装
眩しすぎて本当は好きじゃなかった

騒ぎ始めた金木犀
この事を 誰かから
聞いたのでしょう

秋のピエロは 恋の香りを
なぜ君の窓辺に 届けてしまったの

僕が知らない君が本当の君になって
まばゆいばかりの音楽とスポットライトを纏う

季節に抗う言葉 見つけられない僕は
最後の時間だと決めてきたんだ
ただただ君に似合う あのステージ衣装
笑顔で見てたけど好きじゃなかった

アンコールの中の君が霞んでく


舞台の袖で 泣いていた頃
得意げに守ってる気になってたけど

ガラスの靴が輝きはじめると
ちっぽけなセリフで強がるだけだった

遠くなって遠くなって
君が見えなくなったんじゃなくて
僕が僕が見えなくなっていった

本気になった春は 花の記憶も知らず
夏の週末は追いかけあったね
君から卒業しても僕は出会うだろう
君よりきっときれいになる人に


お互いの瞳に映らなくなっても
僕は紡ぎたい とめどなく華やぐ歌を

少し後悔してる そんな風の噂
聞こえたならまた得意げになるだろう

もしも僕が大人になって
他のだれかのことを好きになれたなら
きっと伝えよう

ただただ君に似合う あのステージ衣装
眩しすぎて本当は好きじゃなかった

涙越しに見た最高の笑顔

 

 

歌詞だけで、うおお……ってなりますよね、もう。

読んでるだけで、なんかもう胸が苦しくなりますよね。

もう、ありありと浮かんできますよね。アイドルである『君』が眩しすぎる衣装を纏って舞い踊っている姿が。周りのファンがみんな楽しそうに笑ってる中、それを会場で一人違う表情で見ている『僕』が。

ほんとうにすごい歌詞だ。プロってすごい(プロの文章力に対して余りにもなさすぎる語彙力)

 

 

さて、ではここからが本題。

 

『君』がアイドルである事は、もう満場一致で間違いないと思います。

 

――では、肝心の『僕』は誰なのか?

 

これにはいろいろな解釈を僕は見ました。

 

『君』の元プロデューサー。

 

『君』の元ファン。

 

あるいは、『君』のクラスメート、などなど……。

 

僕はそのどれもがいい解釈だと思います。人の数だけ解釈がありますし、どの解釈が間違ってるとかそういう事を言うつもりは毛頭ありません(ここは強調しておきます)

 

ただ僕は、きっと『僕』は『君』の元プロデューサーなのだろうと思いました。

しかも、多分、『君』が好きだった元プロデューサーです。

 

ここからまぁそれを前提として、気になった部分だけ抜粋して僕の解釈を連ねていきます。

 

騒ぎ始めた金木犀

 

 金木犀が騒ぎ始める。いきなり謎ですね。 

 

 なので、まぁこういうのの定番として、金木犀花言葉を調べました。

 

 「謙虚」「謙遜」「陶酔」そして「初恋」

 

 初恋……初恋。

 

 そしてそれに関連する言葉がすぐに出てきます。

 

秋のピエロは 恋の香りを

 なぜ君の窓辺に 届けてしまったの

 

 恋の香り。

 

 偶然とは思えませんし、意図なく同じような言葉をかぶせるとも思えません。

 『君』はきっと、恋をしてしまったのでしょう。

 もちろん、『僕』ではない誰かに。

 

僕が知らない君が本当の君になって』

 

 

  『僕』にとって、『君』はプロデュースするアイドルで、何だって知っているはずだった。

 

 だけど恋をした『君』の表情は『僕』が知らないものばかりで、それが本当の『君』だと知った。

 

『まばゆいばかりの音楽とスポットライトを纏う』

 

 

 そうして恋をして綺麗になった本当の『君』は、どんどんアイドルとして駆け上がっていく。

  

 ここまでがAメロなんですよね。

 

 ここまでのAメロは過去で、一番のサビは一旦現在に時間軸が飛びます。

 

季節に抗う言葉 見つけられない僕は
最後の時間だと決めてきたんだ
ただただ君に似合う あのステージ衣装
笑顔で見てたけど好きじゃなかった

アンコールの中の君が霞んでく

 

 もうこの歌詞からは、『僕』は『君』のプロデューサーをやめて、ただのお客として『君』のライブに来ているのがわかりますよね。

 

 季節に抗う言葉、という歌詞が少々引っかかります。

 季節――例えば春は出会いと別れの季節と言われています。

 ならばもう『僕』は『君』と別れなければならない季節が来ている。それに抗いたかった『僕』は、しかしどうしても上手い言葉が見つけられず、最後の時間として、『君』のステージを見に来た。

 

 でも、やはり『僕』の中の『君』のイメージにそぐわない眩しすぎるステージ衣装を、どうしても好きになれなかった。

 

 アンコールの中の『君』が霞んでいくのは、アンコールのスモークなのか、あるいは別の何かなのか。ここではっきりさせないのが憎いですね。 

 

 そしてBメロが始めると、また回想が始まります。

舞台の袖で 泣いていた頃
得意げに守ってる気になってたけど

ガラスの靴が輝きはじめると
ちっぽけなセリフで強がるだけだった

 

 舞台の袖で涙を流す『君』は、恐らく『僕』が思っていた『君』だった、と僕は解釈しています。

 弱く、輝いていない『君』。しかしその『君』の良さを、自分だけが知っていて、自分だけが『君』を守っていると思えていた。

 でも、彼女が強くなって、輝き始めるのが、面白くなく、ちっぽけな台詞で強がるだけ。

 ここのちっぽけな台詞というのは「どうせすぐに自分に頼る」とか、そんなもんでしょうか。

 

遠くなって遠くなって
君が見えなくなったんじゃなくて
僕が僕が見えなくなっていった

 

 しかし、どんどん『君』が遠くなる=有名になっていく。

 『君』が遠くなっていくにつれて、『僕』は『僕』が見えなくなる=自分の気持ちがわからなくなる。

 プロデューサーである『僕』は、『君』を有名にしていくのが嬉しいはずなのに、どこか、心がモヤモヤしていく。自分で自分が、わからなくなっていく、というのがこの歌詞からはわかりますね。

 

本気になった春は 花の記憶も知らず
夏の週末は追いかけあったね』

 きっと、まだお互いが駆け出しのアイドルとプロデューサーだった『君』と『僕』が

本気になった春は、花を見る時間も無くて。

 夏の週末=夏の全国ツアーか何かをして、忙しくお互いを探しまわったりしたりしたのでしょう。

 それは多分、きっと素晴らしい思い出だったのでしょう。

 今でも『君』のライブを見に来て、思い出すくらいなのですから。

 

君から卒業しても僕は出会うだろう
君よりきっときれいになる人に

お互いの瞳に映らなくなっても
僕は紡ぎたい とめどなく華やぐ歌を

 

 そうして、いつの間にか、『僕』は『君』のプロデュースから卒業して、お互いの瞳に映らなくなった二人。

 

 それでも『僕』はプロデューサーを続けているようです。

 華やぐ、とはあまり聞き慣れない言葉ですが、グーグル先生によると、『はなやかになる。はでになる』との意味のようで、そんな歌を紡ぎたいとはつまり、そういう事でしょう。

 

少し後悔してる そんな風の噂
聞こえたならまた得意げになるだろう

 

 少し後悔してる。この後悔とは誰がしているのでしょうか。

 もちろん『君』でしょう。

 何を、と言えば『僕』のプロデュースが離れた事を、でしょうか。

 そんな風の噂が聞こえてきたなら、得意げになってやれるのに、という『僕』の気持ちがありありと伝わってきます。

 

『もしも僕が大人になって
他のだれかのことを好きになれたなら
きっと伝えよう

ただただ君に似合う あのステージ衣装
眩しすぎて本当は好きじゃなかった』

 

 大人になってというのは、きっと年齢的な事じゃなくて、ひょっとしたらまだ『君』がどこかで『僕』を求めているんじゃないかという幻想を捨てれる事だと思うんですよ。社会的な意味で、精神的な意味で大人になってという意味だと思ってます。

 そして他のだれかのことを好きになれたなら、ということは――まだ、『僕』は『君』が好きなわけで。

 それ故に、『本当は好きじゃなかった』などと、『君』に嫌われるような事が、

『僕』は伝えられないんです。

 

 そんな『僕』の思いとは裏腹に、この歌の最後は、こんな歌詞で終わりを迎えます。

『涙越しに見た最高の笑顔』

 

 もう……おおお……ってなりますよね。

 『君』が輝いている。最高の笑顔を浮かべている。

 『僕』から離れた『君』が。

 もう、『君』は『僕』がいなくても平気だから。アイドルとして輝いているから。

 それがきっと、心の底から分かってしまったから、『僕』は泣いていたのでしょう。

 

 ああ、だから、『僕』にとって『君』のステージの衣装の事なんか、本当はどうでも良かったかも知れないですね。

 ただただ、『僕』から離れていった『君』が眩しすぎるくらい輝いているのを、どうしても素直に見る事が出来ないから、だから、ステージ衣装が好きじゃないって。

 そう誤魔化していただけ、なんでしょうね。

 

 いや、本当、深すぎますわ、この曲……

 

 

 最後に、どうしても気になったんですが、この曲のサビの部分のドラムの激しさについて。

 僕は楽器やドラムに関してはド素人ですが、あんなに激しいドラムは、本当に珍しいっていうか、恐らくシンデレラの他の曲にはないくらいドラムが激しいじゃないですか

 ジャンジャン!じゃん!みたいな(語彙力のNASA

 だからきっと、あのドラムも、『僕』の寂しさや焦燥や後悔を表しているのかと、そう思いますね。

 これにて僕の「君のステージ衣装、本当は・・・」への長いお気持ち表明がようやく終わります。

 お読みいただき、ありがとうございました。